プレーヤーは8が2枚配られた段階で、スタンドする。ディーラーにも8が2枚配られ、16となるがルールによってディーラーはヒットしなければならない。結果として、ディーラーには8が3枚配られバーストするので、プレーヤーは必ず勝つことになる。この場合には必ず勝つので賭け金を出来るだけ大きくすることが最適となる。また、(説明のためスプリットが許されないルールであるとすると、)戦術上は基本戦略とは異なり、2枚の8をヒットせずにスタンドすることが最適な戦略となる。
例2 残りカードが全て6である場合
ディーラーは、ルールによって、必ず6が3枚の18となる。従って、プレーヤーは2枚の6に対してスタンドをすると、必ず負けてしまう。そこで基本戦略とは異なりヒットをする。結果的に、プレーヤーもディーラーも18となるので、必ず引き分けとなる。従って、この状況はプレーヤーにもディーラーにも有利ではない。但し、負けないためにはプレーヤーが12をヒットすることが戦略上必須となる。また、プレイヤーに勝ち目のない非常に不利な状況であるため、一旦席を立つという選択も有効である。
上記の2例のような非常に単純な状況であれば、プレーヤーが有利かどうかの判断、最適戦術の判断を即座に判断出来る。しかし、より一般的な状況においては、まず配られたカードを全て記憶することは非常に難しい。また仮に、残りのカード状況を完璧に把握していたとしても、プレーヤーが有利かどうか、どのような戦略を取るべきかを計算するためには、考えられる全ての場合について確率を数え上げる必要が出てくるので、これを人間の頭で計算することは不可能である(なお、映画レインマン等の一般向けの描写では、抜群の記憶力があり残りカードを全て記憶出来れば、ディーラーに対して有利にプレー出来ると解説されることが多いが、残りカードを記憶することよりも、残りカードに基づき確率計算を行うことの方がはるかに難しい)。